食べ方次第?!しょうがの効果・効能とおすすめの食べ方。

2019.06.12

“風邪に良い” ”体を温める”、など、私たちの体に良い影響を与えてくれる「しょうが」。
さまざまな効果が期待できる「しょうが」ですが、その食べ方によって期待できる効果には違いがあること、ご存知ですか?
そこで、今回は改めて知っておきたい『しょうがの活用法別、効果・効能』についてご紹介します。

そもそも、しょうがとは?

しょうがの歴史

しょうがの原産地は諸説ありますが、インドを中心とした熱帯アジアだと言われています。
さらにその歴史は古く、約2,500年前には既に当時の人々によって栽培されていました。
その薬効は、インドの「アーユルヴェーダ」では”万病を治す”と言われ、また、最古の「漢方」医学書に記されると同時に、全ての漢方薬処方の約半分に配合されるなど、当時から大変重宝されていました。
そのため、当時は現代のように食品として使用されるより「生薬(自然由来のものを加工せず、そのまま活用する医薬)」として使用されていたのです。

 

そんなしょうがが日本に伝わったのは、邪馬台国の時代と言われています。
当時は栽培されるのみで活用されていませんでしたが、その後、日本最古の医学書である「医心方」には、”平安時代の貴族は風邪薬にしょうが湯を飲んでいた”という記述が残されています。
それ以来、手軽に取り入れられる日本最古のスパイスの1つとして、今日でも重宝され続けています。

 

ちなみに。
しょうが(生姜)の語源は、漢方の生薬名「生姜(しょうきょう)」からきています。
漢方では、根しょうがの新鮮なものを生姜(しょうきょう)、乾燥させたものを乾姜(かんきょう)と呼び、それぞれの効果から区別しています。

しょうがにも種類があります。

しょうがの種類の分け方には、①栽培や収穫方法で分ける場合 と ②大きさで分ける場合 の2つあります。
< ①栽培・収穫方法別の種類 >
・根しょうが

一般的に広く使われている種類で、地下の根茎を使用します。
しょうが本来の香りと辛味が強いのが特徴で、別名「ひねしょうが」とも呼ばれています。
「新しょうが」は、根しょうがを収穫後寝かせずに出荷したもので、根しょうがのように寝かせていない分、繊維が柔らかく爽やかな辛味が特徴です。

・葉しょうが

根茎が小指ほどの小さく柔らかい状態で、葉をつけたまま収穫したものです。水分が多いためやわらかく、爽やかな辛みが特徴で、生食にも適しています。
江戸時代に東京の谷中で多く栽培されていたことから、「谷中しょうが」とも呼ばれています。

・矢しょうが

葉しょうがよりもさらに早採りしたもので「筆しょうが」「芽しょうが」とも言われています。
これを甘酢漬けしたものが、よく焼き魚に添えられる「はじかみ」です。

 

< ②大きさ別の種類 >
・大しょうが

一般のスーパーなどで広く流通している根しょうがは、この大しょうがです。
秋に収穫後、貯蔵庫で保管しているため一年を通して流通しています。

・中しょうが

大しょうがよりも辛味が強く、漬物や加工品として使用されることが多いしょうがです。

・小しょうが

中しょうがよりもさらに辛味が強く、根茎が小さいうちに収穫します。
葉しょうがや矢しょうがとして流通していることが多いです。

しょうがパワーの秘密

さまざまなしょうがの効果をご紹介するのに欠かせないのが、『ジンゲロール』と『ショウガオール』という代表的な2つの薬効成分です。
この2つ、実は同じしょうがの薬効成分でも摂取方法により含有量に大きな違いがあり、異なった方法では期待している効果を得ることができないのです。
それぞれの成分がどのような状態で発揮されるのかを知ることが、しょうがの効果をきちんと得るうえでとても大切なのです。

ジンゲロール と ショウガオールとは?

しょうがに含まれる2つの薬効成分ですが、
基本的に、”生”のしょうがには「ジンゲロール」が、”加熱・乾燥”させたしょうがには「ショウガオール」が多く含まれています。

生のしょうがに含まれるジンゲロールは熱や乾燥に非常に弱いため、加熱(80~100℃くらい)や乾燥させると「ジンゲロール」が減少してしまいます。その一方で「ショウガオール」の割合が増える仕組みなのです。
しかし、あまり高温で加熱するとショウガオールも壊れてしまうことがあるので、確実にジンゲロールを摂取したい方は、乾燥させたしょうがを使用するのがオススメです。

ジンゲロールとショウガオールの効果の違い

それぞれの有効成分別でみると次のような違いがあります。

<ジンゲロール>

・免疫細胞の活性化

・血流促進

・殺菌作用

・解熱作用

 

<ショウガオール>

・コレステロール低下

・脂肪燃焼効果

・免疫力アップ

・抗酸化作用

そのため取り入れたい効果によって、
しょうがを”生”の状態で摂取するのか、”加熱や乾燥”させたものを摂取するのか見極める必要があります。

体を温めるのは、ジンゲロール? ショウガオール?

例えばよく注目される  ”体を温める効果” 。
これはどちらの成分の効果でしょうか?
実は、ジンゲロールとショウガオールは共に体を温める効果があるのです。
しかし、その温め方に違いがあるため、体を温めることでどのような効果を得たいか考えることが大切です。

 

ジンゲロールの場合は、末端の血管を拡張させ血流を促進させることで冷えを改善します。
これは体の中心に留まっている熱を、手足の末端にまで送るため、末端冷え性の方に有効な方法です。

 

その一方で、ショウガオールの場合は胃腸など体の内側を刺激し、燃焼効果を高め体の熱を作り出すことで体を温めます。
即効性があるわけではなく、じわじわと温めていくように体中に広がっていきます。
そのため、体温が低くなる冬の朝にショウガオールを摂取することで、午前中のつらい冷えを解消することができます。

 

このように同じ体を温める場合でも、その方法は異なります。
ここで気をつけなければいけないのは、ジンゲロールは血管を拡張させると同時に体の深部を冷やす効果があることです。
そのため、発熱時はこれを利用して解熱作用を得ることができます。
しかし、普段から体温が低い方が体を温める効果を得るために、ジンゲロールを摂取することは逆効果になる恐れがあるので注意が必要です。

 

普段の料理で気軽に取り入れられるよう、市販されているチューブタイプのしょうがには、添加物が含まれているものが多いため、生のすり下ろしたものに比べるとジンゲロールの含有量はグッと下がる可能性があります。
簡易的で活用しやすいですが、効果をしっかりと得たい場合はお家ですり下ろして使用するのがオススメです。
その際、空気に触れることで少しずつジンゲロールが減少してしまうため、なるべく早めに使用しましょう。また、どれだけ良いものでも摂り過ぎは禁物。
しょうがの成分は刺激が強く、腹痛や下痢の原因にもなりますので、1日の摂取量は10g程度にするのがオススメです。